開催案内

第5回インターネットと運用技術シンポジウムの開催案内です.開催趣旨,会場などを記載しています.

第5回 インターネットと運用技術シンポジウム − クラウド時代におけるオーバーレイによる技術の有機的融合 −

主催:情報処理学会インターネットと運用技術(IOT)研究会

開催趣旨

かつて、コンピュータのプログラミングの研究者は、取り扱いたいメモリ量が増大することを予見して、それまでの技術において扱うことが可能なメモリ空間の制限を超えるために、オーバーレイという技術を開発しました。同様に、ネットワークの研究者も、既に存在するネットワーク構成の上に、より複雑でより高度なサービスが必要になることを予見して、オーバーレイ・ネットワークという技術を開発しました。仮想化の技術も既存のハードウェアの技術の上に新しいハードウェアの技術を重ねて使うため、オーバーレイの手法ともいえます。

このように、コンピュータ・ネットワークを取り扱う分野では、既存の技術の上に新しい技術を重ねていくという研究が盛んに行われており、いくつかの研究成果はすでに実際の世界にて利用されはじめています。そのような状況において、既存の技術を用いて運用や研究を行っている研究者、運用者・技術者は、その上に重ねられて構築された新しいサービスがよりよくなるための既存システムの設定項目の調整、新サービスを守るための既存システムでのセキュリティ対策などを、既存サービスや技術における対策方法がわかっていない点もあります。

本シンポジウムでは、既存技術の上に新しい技術を使ってサービスを構築するオーバーレイの手法に対して、既存のネットワークや計算機システムの運用技術や関連する諸問題について、どのような対応をするべきであるかについて議論をすることにより、安全な社会基盤の運用や研究に寄与することを目指します。

テーマ

本シンポジウムでは、以下の内容を取り扱います。

  • オーバーレイネットワークに対応すべきネットワークサービスの構築運用技術
  • 高度なサービス提供を実現する運用管理方針および手順の設計構築手法
  • クラウドコンピューティングを支える仮想化システムの運用管理技術
  • P2P、ファイル共有などの資源共有手法の運用管理技術
  • オーバーレイネットワークを対象としたトラフィック解析、負荷分散技術、IX運用技術
  • 新しい計算機システムの構築運用技術

会場および日程

平成24年12月13日(木曜日)、14日(金曜日)
鹿児島大学 稲盛会館 [郡元キャンパス](鹿児島県鹿児島市郡元1-21-40 〒890-0065)

プログラム委員会

委員長:佐藤聡(筑波大学)
委員:坂下秀(アクタスソフトウェア)、櫻田武嗣(東京農工大学)、中村豊(九州工業大学)、西村浩二(広島大学)、松本直人(さくらインターネット研究所)、宮下健輔(京都女子大学)、山井成良(岡山大学)

実行委員会

委員長:山之上卓(鹿児島大学)
委員:柏崎礼生(東京芸術大学:展示担当)、村上登志男(学習院大学)

プログラム

参加申し込み

以下のページよりお申込みをお願いします。

http://www.ipsj.or.jp/02moshikomi/event/event-IOTS2012.html

また、13日夜に懇親会を企画しております。懇親会の参加申し込みは以下のページにてお願いします。

http://iot.ipsj.or.jp/aboutus/social-apply

会場

鹿児島大学稲盛会館(郡元キャンパス:〒890-8580 鹿児島市郡元1丁目21番24号)アクセスはこちら(鹿児島大学)を参考にして下さい。

プログラム

※一般セッションの1件あたりの発表時間は20分、質疑応答は5分です。

12月13日(木)

09:30-17:30 企業展示 ※時刻は仮の予定です

09:30-09:45 オープニング

09:45-11:00 セッション1:セキュリティ (座長:西村浩二(広島大学))
ブロック暗号アルゴリズムCLEFIAの11段96階差分攻撃の高速化
五十嵐 保隆(鹿児島大),金子 敏信(東京理科大),橋口 陽介,江口 悠,末吉 隆太郎,村井 貴広,福島 誠治,八野 知博(鹿児島大)
milter managerによる低配送遅延を目指したspam対策メールサーバの設計とその運用結果
金髙 一,松井 一乃,池部 実,吉田 和幸(大分大)
迷惑メール判定精度向上のためのメッセージ中URLのドメイン登録日検索システム
松岡 政之,山井 成良,岡山 聖彦,河野 圭太(岡山大),中村 素典(国立情報学研),民田 雅人(日本レジストリサービス)

11:15-12:05 セッション2:情報教育 (座長:久保田真一郎(熊本大学))
教科「情報」の履修状況と情報リテラシに関する大学新入生の状況 — 平成24年度京都大学新入生アンケートの結果から —
森 幹彦,平岡 斉士,上田 浩,喜多 一,竹尾 賢一,植木 徹,石井 良和,外村孝一郎,徳平 省一(京大)
プライベートクラウド環境を利用したICT人材育成への取り組み
黒田 久泰,甲斐 博,藤田 欣裕,小林 真也(愛媛大)

12:05-12:30 出展企業紹介

12:30-14:00 昼休み
この時間を利用して積極的に企業展示をご覧になって下さい。

14:00-15:15 セッション:3 情報基盤 (座長:安東孝二((株)mohka))
教育用計算機システムにおけるエージェント方式によるデュアルブート端末管理
丸山 一貴,関谷 貴之(東大),妹川 竜雄,和田 佳久(キヤノンITソリューションズ)
ネットブートとデスクトップ仮想化を採用した京都大学の教育用端末系の構築:TCO削減を目指して
上田 浩,喜多 一,森 幹彦,石井 良和,外村 孝一郎,植木 徹(京大),上原 哲太郎(NPO 情報セキュリティ研究所),梶田 将司(京大)
夜間自動縮退による新潟大学コンピュータシステムの省エネルギー運用
浜元 信州(群馬大),三河 賢治,青山 茂義(新潟大)

15:30-16:20 セッション4: 認証 (座長:桝田秀夫(京都工芸繊維大学))
アクセス管理フェデレーションに基づいた複数のSAML対応ミドルウェアを使用した学術コンテンツのための共有サービスの開発
伊藤 智博,立花 和宏,奥山 澄雄,高野 勝美,田島 靖久,吉田 浩司,仁科 辰夫(山形大)
一般カードを用いた認証システムにおけるハッシュ関数を用いたPINコード生成方式
清水 さや子(京大/東京海洋大),岡部 寿男(京大),吉田 次郎,戸田 勝善(東京海洋大)

16:35-17:35 セッション5:招待講 (座長:山之上卓(鹿児島大学))
VXLAN/vPath ダイナミック・バーチャルアウェア・オペレーション
土屋 師子生(シスコシステムズ)

12月14日(金)

09:00-16:00 企業展示 ※時刻は仮の予定です

09:00-10:15 セッション6:クラウド (座長:鈴木聡(高エネルギー加速器研究機構))
オーバレイネットワーク上に構築した安否確認システムの有効性に関する実験的評価
田丸 純,阿部 紘一,島 和之,前田 香織(広島市大)
P2Pファイル共有ネットワークを利用したフラッシュクラウド耐性のある協調型負荷分散手法
岡本 大樹,岡部 寿男(京大)
スモールスタートで始める大学の仮想化基盤の構築と運用の実情
柏崎 礼生(大阪大)

10:30-11:20 セッション7:運用管理 (座長:柏崎礼生(大阪大学))
大規模クラウドにおけるIaaS向けVM作成手順削減方式
金子 聡,中島 淳,坂下 幸徳(日立)
障害予測における最適な障害回避手段の提示法
加藤 裕,敷田 幹文(北陸先端大)

12:30-14:00 昼休み
この時間を利用して積極的に企業展示をご覧になって下さい。

13:00-15:00 セッション8:招待講演 (座長:松本直人(さくらインターネット(株)))
NVGREの技術とその動向小宮 崇博(ブロケードコミュニケーションズシステムズ)VXLANの実際と今後の期待小松 康二(ヴイエムウェア)

15:15-16:15 セッション9:パネル討論
ネットワーク仮想化技術と運用課題の来年を占う
コーディネーター
川村 聖一(NECビッグローブ株式会社/JANOG)
パネリスト
土屋 師子生(シスコシステムズ)
小宮 崇博(ブロケードコミュニケーションズシステムズ)
小松 康二(ヴイエムウェア)

16:15-16:30 クロージング